モーンガータとルミネ、不要コスメ回収を13店舗に拡大 「コスメの中身かき出しワークショップ」で資源循環を促進
株式会社モーンガータと株式会社ルミネは、一般家庭で使い切れずに眠っている不要コスメの回収と分別の方法を共同で構築しました。
2025年7月にルミネ6店舗で実施された回収施策では、合計約2万個の不要コスメが集まりました。この取り組みをさらに効率化するため、両社は新たな回収・分別スキームを構築し、2026年1月から開催される「ルミネ・ニュウマン エシカーニバル」にて13店舗へと規模を拡大します。
コスメロス削減に向けた背景と課題
モーンガータの独自調査(※3)によると、5,423人の化粧品ユーザーのうち86.3%がカラーコスメを使い切れずに廃棄しており、その半数以上が廃棄時に罪悪感を抱えていることが明らかになっています。
また、家庭に眠っている不要コスメは平均7.4個/人、コスメ愛好者に限ると平均15.5個/人にもなるという実態も判明しています。
こうした状況を受け、モーンガータはルミネと協業し、不要コスメの回収を開始しました。
2025年7月の回収では約17,800個(約445kg)の不要コスメが集まりましたが、モーンガータでの容器と中身、さらに中身を色ごとに分別する作業に時間とコストがかかる点が課題となりました。
参加型「コスメの中身かき出しワークショップ」で効率化とギルトフリー体験
この課題を解決するため、モーンガータとルミネは、参加者が自ら分別を行う『コスメの中身かき出しワークショップ』を導入しました。
このワークショップでは、参加者は持参した不要コスメを回収するだけでなく、ルミネの館内スペースで容器と中身、中身を色ごとに分別する作業に参加できます。

2025年11月2日にルミネ荻窪で実施されたトライアルでは、多くの参加者が集まり、回収コスメの全てを分別できました。参加者からは「楽しみながら体験できた」という声が寄せられています。
この体験は、コスメの廃棄時に抱える罪悪感を和らげる「ギルトフリー」のきっかけとなることが示唆されています。また、この効率的な回収・分別スキームは、今後の取り組みの規模拡大と継続性をもたらすものとされています。

回収された不要コスメは、モーンガータの特許技術「magic water」によって多用途の色材(絵の具、雑貨創作、工業用途など)へとアップサイクルされます。これらの色材は、ルミネのノベルティや店舗内装などにも利用され、サーキュラーエコノミーの実現に貢献します。
モーンガータの既存アップサイクル事業「SminkArt®」
モーンガータは、一般化粧品ユーザーや17社以上の化粧品企業、化粧品小売店舗から化粧品の中身(バルク)を回収し、自社特許技術「magic water」で多用途の色材へとアップサイクルする『SminkArt®事業』(※4)を展開しています。
現在では、廃棄予定の余剰化粧品から絵具、印刷インキ、文具に加え、建材、樹脂(PMMA、ABS、AS、PE、PP、PET、シリコーンエラストマーなど)、内装および外装塗料、紙再生ボード、金属粉体塗装、衣類プリントなどに使用できる色材技術を具現化しています。

さらに、LCA(ライフサイクルアセスメント)の観点から、廃棄に関するトレーサビリティ、環境パフォーマンス指標の算出、DPPなどの認証サポート、物流の効率化を図るシステム開発にも取り組んでおり、化粧品業界における循環スキームのハブ的な役割を担っています。
今後の展望とこれまでの取り組み
モーンガータは今後、全国の商業施設と協業し、日本中の家庭に眠る不要コスメの回収・分別を進め、資源循環を促進していく考えです。
モーンガータはこれまでにも、様々な企業や賞と連携し、コスメのアップサイクル事業を推進してきました。
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2025年1月28日: 『The 5th Japan BeautyTech Awards』準大賞を受賞。
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2024年10月15日: ケリング社による『ケリング・ジェネレーション・アワード・ジャパン』ファイナリスト11社に選出。
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2023年10月24日: 株式会社サクラクレパスとの技術協力により、役目を終えたコスメでできた水性ボールペン「SminkArtペン」の開発に成功。
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2022年10月25日: TOPPAN株式会社との共同開発により、役目を終えた化粧品バルクを原料とした印刷用インキ『ecosme ink®』(※5)の開発に成功。同年10月26日には、コーセーよりギフトボックスやショッパーバッグなどの包装資材の印刷に活用することが発表されました。
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2022年2月14日: 花王との協業を発表し、『化粧品プラスチックボトルの水平リサイクル」と「絵具などへの化粧品再生利用の取り組み』において花王、コーセーによる協働を開始。
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2021年3月16日: 「The Doorless Tsukiji」にて、化粧品由来の色材でできたアロマワックス(キャンドル)を発売。2022年9月21日から10月4日には、西武百貨店池袋本店でも販売されました。
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2021年3月10日: コーセーとの協業を発表。『絵具への化粧品再生利用の取り組みの支援を開始 化粧品から絵具をつくるモーンガータ社へ協力』がなされました。
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2020年11月2日: 購買型クラウドファンディング「MAKUAKE」にて、新色の化粧品由来の粉末状絵の具を出品し、初日で目標金額を達成しました。
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2020年6月20日: 「SminkArt」を立ち上げ、「magic water」やその付属キット、化粧品バルクからできた粉末状絵の具などの一般販売を開始。
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2020年5月29日: 「化粧料からなる絵の具材料、絵の具材料用希釈剤、絵の具及び絵の具セット」として、「magic water」の技術を含めた特許を出願し、2022年3月7日に登録されました。
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2019年11月15日: 油剤等でコーティングされた撥水性のある化粧品バルクを水溶性に変え、絵の具や雑貨創作用の色材として活用できる技術「magic water」を開発しました。
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2019年9月20日: 化粧品の中身である化粧品バルクの潜在的な利用価値に着目し、多用途の色材として活用するための仕組みや技術を構築する先駆者として、モーンガータを設立しました。
関連リンク
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モーンガータ公式サイト: https://man-gata.com/
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ルミネ サステナビリティ情報「コスメロス削減に向けた取り組みレポート」: https://www.lumine.co.jp/sustainability/pdf/information_250916.pdf
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【調査】「使わずに“眠っている古(コ)スメ数“とライフスタイルに関する実態調査」: https://www.tokiwayakuhin.co.jp/cojp/t/t1337/
※1: ルミネ サステナビリティ情報「コスメロス削減に向けた取り組みレポート」より
※3: 常盤薬品工業株式会社による「使わずに“眠っている古(コ)スメ数“とライフスタイルに関する実態調査」より
※4: 「SminkArt®」は株式会社モーンガータの登録商標です。
※5: 「ecosme ink®」はTOPPAN株式会社の登録商標で、アイシャドウやファンデーションなどのパウダー化粧品原料を再利用した印刷用インキおよび顔料を指します。
*本ニュースリリースに記載された商品・サービス名は各社の商標または登録商標です。
*本ニュースリリースに記載された内容は発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。
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