
香料化学物質市場、2035年に109.2億米ドル規模へ成長予測 - SDKI Analytics調査
SDKI Analyticsが2026年9月11日に発表した調査によると、香料化学物質市場は2035年までに約109.2億米ドルに達し、年平均成長率(CAGR)約6%で成長する見込みです。この成長は、世界各地での化学品生産の拡大や持続可能な製品への需要シフトが背景にあると同社は分析しています。
同調査は、555社の市場参入企業を対象に、北米、中南米、アジア太平洋地域、ヨーロッパ、中東とアフリカの各地域で実施されました。成長要因、課題、機会、最新の市場動向が盛り込まれています。
香料化学物質市場、2035年には109.2億米ドル規模に拡大見込み
SDKI Analyticsの分析では、香料化学物質市場は2025年には約61億米ドルの市場規模でしたが、2035年には約109.2億米ドルに達すると予測されています。予測期間における年平均成長率(CAGR)は約6%です。
この市場調査レポートの詳細は、以下のSDKI Analyticsのウェブサイトで確認できます。
香料化学物質市場調査レポート
市場成長を牽引する要因
香料化学物質市場の成長は、主に世界各地での化学品および石油化学製品の生産拡大に起因するとSDKI Analyticsは分析しています。
例えば、インド化学工業会のデータによると、主要な化学品および石油化学製品の生産量は、2015-16年度の45.64百万トンから2024-25年度には58.62百万トンへと増加しており、同期間の年平均成長率は2.8%に達しています。
さらに、持続可能な製品やバイオ由来製品へのシフトが進んでいることも市場を後押ししています。消費者の間では、バイオ由来成分や天然成分を配合したフレグランスやパーソナルケア製品を求める傾向が強まっていると指摘されています。
サステナビリティとイノベーションへの取り組み
このような需要に応えるため、世界中のメーカーは、持続可能性に配慮し、合成成分への依存を最小限に抑えた製品の開発に取り組んでいます。
2025年10月、BASFの香料原料ブランドは、純度95%の新しいフレーバー原料「Isobionics® Natural alpha-Farnesene 95」を発売しました。この原料は、ライム風味の製品開発に適しています。
SDKI Analyticsの調査によると、香料化学物質市場の各企業は近年、事業展開を進めています。
2026年6月、BASFは、オレンジテルペンの代替となる、アレルゲン性を持たない新しいシトラス系香料原料「Micadelva」を発売しました。同社は、高い機能性と優れた規制適合性を兼ね備えた香料原料を開発するため、「Safe-by-Design」の原則を導入しています。
2025年8月、高砂香料工業は、ドイツで開催された「Flavors & Fragrances 2025」会議において、神戸大学との共同研究によるバイオ製造に有効な「プロミスカス酵素(広範な基質特異性を持つ酵素)」に関する口頭発表を行いました。
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高級フレグランスが市場を牽引
香料化学物質市場は、アプリケーション別に基づいて、高級フレグランス・香水、パーソナルケア・化粧品、家庭用品・ホームケア、食品・飲料、その他のアプリケーションにセグメント化されています。
中でも高級フレグランス・香水セグメントは、高級フレグランスや香水への需要拡大と消費者の購買力向上を背景に、2035年までに31%という大きな市場シェアを占めると予測されています。
こうした需要に応えるため、世界中のメーカーは、独自性のあるプレミアムな香りの開発に注力しています。例えば、Escentric Moleculesは、2026年1月にブランド設立20周年を記念した限定版の香りを発売しました。この製品は、ブランドの代表的な香りである「Molecule 01」と「Escentric 01」の200mlボトルをセットにしたものです。なお、「Molecule 01」は、調香用アルコールをベースに、香料化学物質である「Iso E Super」を約65%の濃度で配合しています。
アジア太平洋地域が世界市場を主導、日本市場も拡大
SDKI Analyticsの分析によると、香料化学物質市場においてアジア太平洋地域は、予測期間中に31%のシェアを獲得し、世界市場を主導すると予想されています。
これは、ナチュラルおよびクリーンラベル製品の需要の高まりと、中国、インド、日本、韓国における化粧品およびフレグランスのエコシステムの急速な拡大が要因です。中国国家医療製品総局(NMPA)は、中国の化粧品市場が2024年に1兆元を超えると述べています。
さらに、香料化学物質、加工食品および飲料、フレグランスおよび香水の消費量の増加、プレミアムで差別化されたフレグランスに対する消費者の嗜好の高まりが市場の成長を支えています。例えば、2026年2月、Givaudanはインドネシアのジャカルタに新しいフレグランスクリエイティブセンター「10 Capital」を立ち上げました。
一方、日本の香料化学物質市場は、化粧品やパーソナルケア製品の急速な消費に加え、食品およびパーソナルケア業界のメーカーによる天然で持続可能な原料の採用の増加により拡大しています。
香料化学物質市場の主要企業
SDKI Analyticsの調査レポートに記載されている世界の香料化学物質市場における主要企業は以下の通りです。
BASF
Givaudan
International Flavors & Fragrances Inc.
Takasago International Corporation
Symrise AG
また、日本市場における上位5社は以下の通りです。
高砂香料工業
日本香料
長谷川香料
丹羽香料
三菱ガス化学
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