@cosmeが予測する2026年上半期の美容トレンド:「美湯~ティタイム」「先どりパーツケア」など6つのキーワードを発表
株式会社アイスタイルは、2025年11月19日、「@cosmeベストコスメアワード2026上半期トレンド予測」を発表しました。この予測は、@cosmeに寄せられたクチコミや店舗売上データ、ユーザーアンケートなど多角的な情報に基づき、「@cosmeトレンド予測部」が来年上半期の美容トレンドをキーワード化したものです。
2026年上半期のNEXTトレンドキーワードとして、「美湯~ティタイム」「先どりパーツケア」「超キラメロコスメ」「夢中美容」「肌守り市場拡大中」「日本プライドコスメ」の6つが挙げられています。
「@cosmeベストコスメアワード2025」も同日に発表されました。
@cosmeが予測する2026年上半期の美容トレンド

アイスタイルは、美容プラットフォーマーとしての知見と生活者の意識変化を分析し、今後の美容トレンドを予測する「@cosmeベストコスメアワード2026上半期トレンド予測」を公開しました。
この予測は、@cosmeメンバーからのクチコミ投稿を基盤とし、フラッグシップショップや@cosme STOREの売上データ、さらにユーザーアンケートなどの関連情報から得られた生活者インサイトを反映しています。
キーワード①:美湯~ティタイム

心身を癒すお風呂時間の過ごし方が進化していると見られています。気象庁が「観測史上最も暑い夏」と発表した今年の夏に続き、急な冬の訪れが予測される中で、寒暖差による心身の不調や「肌疲れ」に関するクチコミが増加しています。
ユーザーアンケートでは、全体の52.6%が「寒暖差のある日は、体の疲労感を感じる」と回答しました。このような状況から、入浴時間を「ただ洗う時間」ではなく、美容・リラックス・自分をいたわる「有意義な時間」と捉える傾向が強まっています。
@cosmeにおける「入浴剤」カテゴリの登録商品は、前年比204%に増加しました。また、ユーザーアンケートでは、全体の80.6%がバスタイムを「有意義な時間」と捉え、そのための投資に価値があると感じていることが明らかになっています。
「風呂キャンセル界隈」といったワードも話題となる中で、忙しい生活を送る人々にとって、ライフスタイルや気分に合わせて無理なく選択できる「美湯~ティタイム」アイテムが増えることが、多様な「ご自愛」ニーズに応え、インバスケアカテゴリの盛り上がりにつながるでしょう。

すでにブランドからは、「ゆっくりケア」派と「効率ケア」派それぞれのニーズに合わせた新商品が登場しています。ゆっくりケア派向けには、高価格帯シャワーヘッドやコスメデコルテの「AQ ラディアンス マイルド エッセンス ボディウォッシュ」が発売されています。
一方、効率ケア派向けには、BCLの「サボリーノ/オールインワン美容液シャンプー」や、資生堂の「S 肌グミ」などが発表されています。



2026年上半期は、お風呂の時間を「自分と向き合う美容時間」と捉え、その日の自分に合った“いたわり方”を選ぶ「ご自愛入浴」が、セルフケアの新しい定番となるかもしれません。
キーワード②:先どりパーツケア

エイジングケア市場は今後も拡大傾向にあり、持続的な成長が見込まれています。@cosmeのクチコミでは「老化」というワードの出現率が前年の1.7倍となるなど、市場の活性化が伺えます。
ユーザーアンケートでは、全体の81.6%がエイジングケアにかける費用を増やしたいと回答しました。この傾向は、大人世代の人口増加に加え、若年層における早期ケアニーズの高まりが背景にあると考えられます。

10~20代の若年層でも、68.4%が「エイジングケアにかけるお金を増やしたい」と回答しています。エイジングケアへの意識は、より細部の「パーツケア」「スポットケア」へと広がっているようです。
クチコミにおける「スポットケア」というワードの出現率は前年比2.5倍に増加しました。また、「鼻根」「鼻脇」「鼻先」といった細分化された表現が見られるなど、自身の顔のパーツを詳細に捉える傾向が強まっています。

パーツを意識するようになった背景には、パーツ関連の化粧品情報の増加、高機能ミラーや自撮り文化による顔のアップを見る機会の増加、美容医療知識の広がりが挙げられます。
ユーザーアンケートでは、全体の76.3%が「以前と比べてピンポイントのパーツ悩みが増えたように思う」と答えており、多くの人々がパーツに関する悩みを抱えていることが伺えます。




筋膜へのアプローチに着目した“ほうれい線”や“フェイスライン”のスポットケアを行うフェイスポインターも注目を集めています。今後もエイジングケアやその入口となるパーツケア市場は、世代を超えて拡大していくと期待されます。
キーワード③:超キラメロコスメ

「たまごっち」や90年代の音楽・ファッションなど、数年前から続く平成リバイバルブームがコスメの世界にも新たなトレンドをもたらしています。特に平成一桁世代に注目が集まる中で、当時を象徴する「キラキラ」アイテムが人気を集めています。
クチコミにおける「平成」ワードの出現率は前年比2.2倍に増加しました。キラキラシールやラインストーンのデコレーション文化を彷彿とさせるコスメが、当時の世代には懐かしく、若い世代には新しく映っているようです。

ユーザーアンケートでは、10~20代の若年層の46.6%が「メイクやファッションでキラキラしたものを目にするようになった」、42.3%が「取り入れたいと思うようになった」と回答し、関心の高まりが伺えます。
@cosme TOKYOでのユーザーインタビューでも「キラキラ」に対する関心の高まりが確認されました。

韓国コスメで人気を博した“ちゅるちゅる”質感の「タンフルリップ」や、ラメを散りばめたリップグロスがラグジュアリーブランドからも登場しています。平成を思わせるチューブ型パッケージの復活も特徴です。
@cosmeでのリップグロス商品登録数は2025年10月末時点で前年比約1.3倍、クチコミ件数も約1.3倍に増加しました。SNSで「宝石系アイシャドウ」と話題のアイテムなど、リップ以外の“キラキラ”コスメも注目されています。



世代を超えて愛される“キラキラコスメ”が、新たな平成リバイバルとして2026年上半期のトレンドとなるかもしれません。
キーワード④:夢中美容

日本の「睡眠課題」は深刻化しており、厚生労働省が2023年に発表した「健康づくりのための睡眠ガイド2023」でも「睡眠不足を感じる人の割合の悪化」が指摘されています。
矢野経済研究所の「スリープテック市場に関する調査(2024年)」によると、国内スリープテック市場は2023年時点で95億円と推計され、2027年には約1.7倍の160億円に拡大すると予測されています。
リカバリーウェア市場も著しく伸長しており、ウェルネスブランドTENTIALは2024年1月に上場、美容ブランドReFaも今秋に参入しました。ユーザーアンケートでは、全体の53.5%が「リカバリーウェアや睡眠アプリなど『睡眠の質』を上げるアイテムに興味がある」と回答し、関心の高さを示しています。

@cosmeのユーザーアンケートでは、全体の73.6%が「睡眠・眠りの質を意識するようになった」と回答しました。また、57.2%が「睡眠不足による肌の不調やトラブルを感じることがある」、44.1%が「睡眠をコンセプトにした化粧品に興味がある」と答え、睡眠と美容を関連付けた関心が高まっていることが伺えます。
ブランドからは、睡眠と美容の関係に着目したスキンケア商品や、身体の内側から睡眠の質を向上する機能性表示食品が続々と発売されています。「睡眠時間をいかにうまく使うか」に着目し、美容効果をもたらす消費は今後さらに多様化するでしょう。



※出典:(株)矢野経済研究所「スリープテック市場に関する調査(2024年)」(2025年3月28日発表)。市場規模はスリープテック関連製品のサービス・システムの利用料、およびアプリ使用料を対象として算出されています。
キーワード⑤:肌守り市場拡大中

CICAやレチノールなど特定の肌悩みに応える「成分買い」が話題となる一方で、次に「敏感肌向けアイテム」への注目が再び集まっています。
クチコミでは「敏感肌」(前年比1.1倍)、「ゆらぎ肌」(前年比1.1倍)といったワードに加え、肌の状態を表す「治安」(前年比1.2倍)や、肌が敏感な状態になりやすいとされる「薄肌」(前年比2.6倍)といったワードの出現率が増加傾向にあります。
ユーザーアンケートでは、全体の37.1%が「敏感肌でも安心・使える」といったコンセプトや表記に惹かれると回答しました。さらに、全体の63.0%が「肌の治安を守る、揺らがない肌になりたいという意識がより高まった」と回答しています。

敏感肌を自認していない生活者のうち、48%が「とても+やや敏感」であると回答したことも特筆すべき結果です。
この背景には、花粉や寒暖差といった外部環境の過酷化による肌のゆらぎ、レチノールなど効果が高い反面、刺激も伴う「攻め」の成分を試した結果、自身の肌の繊細さに気づく人が増えていること、そして美容医療が身近になったことの3つの理由が考えられます。
肌悩みを改善したいという「攻め」の姿勢を維持しながらも、肌の土台を守るために普段使いの化粧水や乳液は「守り」の敏感肌向けアイテムを選ぶ。このような「攻めと守り」を両立させる”お守り的スキンケア”が、賢い選択肢として支持を広げていくでしょう。

調査概要
化粧品に関するアンケート
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調査方法: アンケート方式(WEB)
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調査対象: @cosmeプロデュースメンバー/女性/15~69歳
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有効回答数: 5,786人
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調査元: 株式会社アイスタイル
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調査実施日: 2025年10月28日(火)~10月30日(木)
@cosmeに投稿されたクチコミ(テキスト)
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分析方法: テキストマイニング
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分析対象: 2024年11月1日~2025年9月30日に購入品として投稿されたクチコミ(比較対象として前年同期)
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調査元: 株式会社アイスタイル
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